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【小説】52ヘルツのクジラたち 感想まとめ

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こんにちは。2児ママsakanaです;-)

 

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52ヘルツのクジラたち

あらすじ

52ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一匹だけのクジラ。何も届かない、届けられない。そのためこの世で一番孤独だと言われている。

自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴湖(きこ)と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれる少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれる

『52ヘルツのクジラたち』|本のあらすじ・感想・レビュー・試し読み - 読書メーター

 

補足情報

この小説は2021年本屋大賞受賞作

2024年3月には映画が公開されました。

52ヘルツのクジラたち - 映画情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarks映画

主演は市子で難しい役柄を演じていた杉咲花さん

saka7xk.com

 

映画の評価もいいのでこちらも気になります

 

感想

貴湖の人生は困難が多く息が詰まりそうなものでした。そんな貴湖の纏う雰囲気を察することができたアンさんもまた悩みを抱えていた人でした。

 

家族や恋人関係には恵まれなかった貴湖だったけど、唯一恵まれていたのは友人であった。そしてその友人の同僚であったアンさんに出会わなければ貴湖は閉塞した人生から救われなかったかもしれない。

 

ある日突然友人にも知らせず貴湖が住んでいた場所から姿を消し、縁のある土地で一人暮らしを始め出会ったのが少年・愛(いとし)。

 

愛は母親から虐待を受けトラウマで言葉が話せない。

しかもその母親の父、祖父からも精神的虐待を受けていました。

13歳の少年が言葉を話せないはずはないし、どれだけつらいことがあったんだろうと想像してしまう。この二人の愛への接し方は読んでいて苦しい気持ちになります。

 

愛は貴湖と出会い、貴湖はアンさんに出会って人生に希望の光が差した。

 

だけどアンさんに光が差すことなはなかった。

 

アンさん自身も深く悩んでいたこと、それは誰にも届かなかった。

 

アンさんこそが52ヘルツのクジラだったんだと読んでいて思った。

 

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彼が悩みを打ち明けられる心のよりどころがあればもっと違ったのではないか。アンさんが一歩踏み出して母に伝えられていたら…そう思うと本当に切ない。

現実でもアンさんのような悩みを持っている人はいると思うし、身近な人が受け入れられるかどうかはその人の歩んできた人生やそのことに触れ合う機会がなければ難しいことなのかもしれない。

 

この作品の結末は現実的で貴湖や愛の人生に希望が見えて良かったです

 

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